Teach For Americaの先生に今まで教わった教え子たちのその後についてTeach For Americaのブログ記事で書かれていました。
TFAblog
”TFA Life Cycle: A Growing ‘Second Generation’ of Teachers Who Were Once TFA Students”
https://www.the74million.org/article/tfa-life-cycle-a-growing-second-generation-of-teachers-who-were-once-tfa-students

全世界のTeach For~プログラムに共通していることですが、このプログラムは二年間のうちに子ども達の学習意欲や学力を高めることを目的とせず、本当に子ども達の人生に変革をもたらすことが求められています(
Teach For AmericaやTeach For All のネットワーク内では、これをTransformational Change や Transformational Teaching と呼んでいます)。

学習意欲の向上や学力向上、そして多様な大人との出会いや経験をさせてあげることを通して、子ども達の人生の選択肢を一緒に広げていく。
その二年の間に劇的な変化がくなくても、その二年間がドライバーとなり、子ども達の三年目以降の行動や思考にポジティブな影響をもたらすことを目指しています。そして最終的には大人になったときに子ども達の可能性が生かされ、社会経済的に自立している状態を目指しています。


今回のTeach For Americaのブログ記事で興味深かったのが、Teach For Americaの先生そのものが子ども達のロールモデルとなり、そしてそこから子ども達が「自分も先生になりたい!」と思うようになっていることです。これは自分とかかわった先生に対する最大の感謝と尊厳、そして何よりも恩返しではないでしょうか。

実はTeach For Americaは当初からこういった批判がありました。
「恵まれた環境で育った有名大学を卒業した優秀な人たちは、厳しい状況にいる子ども達に本当に共感することができるのか?」

子ども達の所属しているコミュニティや状況で育ったわけではないので、共感することにも限界はあることは確かです。しかし、微力であったとしても無力ではない。Teach For Americaの先生たちは日々、思いを持って、現場で課題解決し、子ども達の学習環境の改善に全力を尽くします。

その立ち振る舞いから、「自分も先生になりたい!」と思う次世代の子ども達が出てきて、そして実際に大学進学が可能となった先に教職を目指していく。ただたんに先生になるのではなく、教育格差の問題の解決に取り組んでいるTeach For Americaのプログラムを通して先生になっていく。

Teach For Americaのプログラムを通して先生になると、自分たちと同じような状況にいた子ども達と向き合うわけです。今度は目の前にいる子ども達の状況に完全に共感することができます。自分が同じような状況に置かれていたわけですから。

今では当時のTFA教師の教え子たちが500名もTFA教師になっているわけです。TFAの先生は、課題の当事者である子ども達を課題解決に取り組むリーダーとして成長できるようにサポートしているのです。

Teach For Americaの真のインパクトはここかもしれません。

昨今、日本においても「子どもの貧困」はだいぶ耳にするようになりました。
この課題を「かわいそうだから助けよう」ということだと、社会全体を巻き込むことは難しいと感じています。

いかに、今、その状況に置かれている子ども達をエンパワーし、そして、彼ら彼女らを次世代のリーダーとして育てていけるのか。この子ども達をエンパワーしていかない限り、根本的な課題解決の道のりは遠いような気がしています。