教育再生実行会議が首相に「教師の日」を制定する提言を出しました。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG01H15_R00C17A6CR0000/

国連教育科学文化機関(ユネスコ)が「教師の日」と定めた10月5日に合わせ、日本でも保護者や住民らが参加する各種イベントを催すことで教員の職責への理解を深める有効策になるとした。
教員の多忙化を巡っては、文部科学省が4月に発表した調査で、教員の平日の平均勤務時間が公立の小中学校で11時間を超えていることが判明。文科省は今月中にも中央教育審議会に働き方改革の検討を諮問し、抜本的な負担軽減を急ぐ。
2015年より活動してきました、「教師の日」の普及活動。二年前より学校でのサプライズ感謝イベントのサポート、先生との素敵なエピソードを取りまとめた「先生のコトバ展」や啓発イベントを開催してきました。多くの方のお力添えもあり、少しずつムーブメントになりそうです。

私はTeach For Japan の活動を通して、多くの学校現場の先生たちのリアルと向き合ってきました。一言で言うと、学校の先生は本当に子どもたちのために頑張ってくださっている。それなのに、社会の批判の的になってしまっていて、疲弊してしまっている。この状況をどうにかしたいという思いで、「教師の日」普及員会の活動をはじめました。
02
OECDの国際指導教員環境調査(2013)によると、日本だけダントツの週53.9時間の労働(地域の平均は38.3時間)。多くの時間が事務作業にあてられていることであり、児童・生徒と向き合っている時間は限られています。先生にゆとりがなければ、子どもたちにゆとりは生まれません。先生が自己研鑽や学び続けるための時間を確保することができなければ、子どもたちが学べる環境をつくれるはずありません。

それでも多くの先生方が子どもたちのために一生懸命頑張ってきています。ある学校で先生と話をしている時の話がとても印象的でした。
(私)「これだけ大変なのに、なんで頑張れるんですか?残業代も出ないような環境で何がモチベーションになっているのでしょうか?」
(先生)「いや〜本当に大変ではありますよ。でも卒業式の時にあいつらがふと口にする『先生、ありがとな。高校に行ってから頑張るよ』って言葉で救われるんですよね。また来年一年も頑張ろう、って気持ちになるんです。」
一生懸命頑張っても、感謝の気持ちを伝えてもらえるわけでもない。もちろん、感謝してもらうためにやっている仕事でもない。でも感謝の気持ちは人をこれだけ頑張らせるんだ、ということに気がつきました。これはおそらく、母や父との関係と近しい関係なんだと思います。当たり前すぎる存在で、ありがたみを日々実感し、感謝の気持ちを伝えることもない。でも、母の日とか父の日で感謝の気持ちを伝えるだけで我々は色々と考えますよね。

昨今、教育改革の必要性を毎日のように耳にします。プログラミング教育、グローバル人材育成、教育のICT化からいじめ問題まで。学校現場には課題が山積みで、一つ一つ解決していかないといけないと多くの人が主張したり、時には行動も起こしています。ただ、今のままでは様々な取り組みが実現しなかったり、効果的に履行されないのではないかと懸念しています。今は「社会」と「学校」の間に信頼関係が醸成されていないのです。信頼関係がなく、不信感や警戒心だけが芽生えてしまっていて、その結果、無駄なコミュニケーションが発生したり、様々な取り組みが表面的な連携でスタートしてしまい、効果がないものになってしまっています。

私は、感謝の気持ちから「信頼関係」が醸成されると思います。信頼関係があってはじめて、「この人と一緒に取り組もう」と思うのではないでしょうか。様々な教育改革の必要性を訴える前に、感謝の気持ちを表現するところから始めたいところです。

「先生、ありがとう」を日本中に。
教師の日を普及できるように、これからも頑張っていきます。